家族農業への支援で食料の安定供給を

私は戦後の生まれです。戦争中は食べ物が無くて困ったという話は聞きましたが、今は店に行けば食料は手に入る社会に住んでいます。しかしアフリカやアジアの貧しい国では、飢えや飢饉に苦しんでいる多くの人々がいるのも事実です。世界では8.2億人が飢餓に苦しみ、また貧困層の8割近くが農村地域で暮らし農業に従事しています。

新型コロナの感染拡大を防ぐために、各国は人や物流の移動に規制をかけました。農産物の輸出国が輸出規制をかけたことで、食料品の価格が高騰しています。また、気候変動による干ばつやバッタの大量発生の被害なども重なって、世界では深刻な食料危機が懸念されています。

行き過ぎた農産物の貿易自由化により、多くの輸入依存国と少数の生産国に分かれるという構造がつくられました。需給ショックにより価格が上がりやすくなり、自給率が低下した輸入国では輸出規制に耐えられなくなっています。

日本の食料自給率は主要国最低の37%です。私たちは食料輸入が止まったら命の危険にさらされかんません。そして、日本の農業は97.6%が家族経営の農業で、いま後継者問題など多くの課題を抱えています。

家族農業は世界の食料生産の8割以上を占めており、地域経済や環境・文化の面でも重要な役割を持っています。国連は昨年から「家族農業の10年」とするなど、持続可能な世界に向けて農政の転換が大きな流れになっています。世界では農村地域の開発と持続可能な農業にたいする資源の投入や農民の生活改善が必要とされています。

農業には日本の国土保全など多面的な機能があります。また家族農業がこれ以上つぶれたら、地域経済・地域コミュニティを維持することも、国民に安全・安心な食料を安定的に供給することもできなくなります。農業を国の基幹的な生産部門に位置づけ、多様な家族経営が安心して農業に励めるようにする支援が求められています。

「雲の峰 大志抱いて 丘登る」

<H・Y>

コメント

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